猫と英語と後鼻漏

中学英語から独学で学び、現在、英検1級挑戦中。テキストの紹介や後鼻漏の話などをしています。読書や映画の話なども。

【小説を読もう!】いつか陛下に愛を/朝野 りょう著

「小説を読もう!」サイトに掲載されている個人的に好きな小説。

いつか陛下に愛を/朝野 りょう著

著者による作品紹介から引用

異世界トリップしたところ、そこは、黒髪がいない世界だった。珍しいものとして隣国の王への貢ぎ物として後宮にさしだされてしまった。マイペースな女が言葉もわからない世界の後宮で生き延びて行こうとする。あくまで、マイペースに。
ラブ、コメディが薄く軽~く入っています。疲れなくて軽~い読み物を好む人向けです。威張ってた陛下が、マイペースな女に振り回されて、ヘタれる的な話です。”

 

金髪碧眼、美男美女の世界で生きることになった、女性の物語。

後宮に貢物として献上されたなんて、不幸の匂いがぷんぷんするけど、主人公のマイペースな性格のおかげで暗い話にはならない。

暗いのはむしろ陛下で、ネガティブな性格の描写が、主人公の呑気な性格と真逆で読んでいておもしろい。

主人公の視点と、陛下の視点で書かれているのも読んでいて楽しい。

本作品へのリンク

https://ncode.syosetu.com/n0611bk/

【読書】誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか?/牧田 寛著

誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか?/牧田 寛著

新型コロナウイルスについて、基礎知識を知りたくて読んだ本。

マスク、アルコール消毒、ワクチン、検疫、検査など基本的な事柄が網羅されている。

「アルファ株やらデルタ株やら侵入してるけど、検疫が機能していれば防げたんじゃないの?」と疑問に思っていたので、まず最初に第9章「検疫で何が起きているのか」を読んだ。

大体自分が想像していたことが、書いてあった(つまり検疫に穴が空いていた)。

どういった”穴”なのか、他国の検疫はどうなっているのか、などが書いてあり勉強になる。

まあワクチン接種も進んできて、空港検疫は条件付きで緩和するとかのニュースもあるので、検疫も状況に応じて変わるんだろうけど、ワクチンが効きにくい変異株が海外で出現した時には、検疫を強化し、アルファ株やデルタ株の時と同じ轍を踏まないで欲しいと強く願う。

空港検疫について、著者が書いてある記事(日刊SPA!)をリンクしておく。

リンク先:日刊SPA!の公式サイト

nikkan-spa.jp

【雑感】新型コロナワクチン接種の副反応

喉元過ぎればなんとやらで、絶対に忘れてしまうので、メモも兼ねてブログに書いておく。

ワクチンはモデルナ。

接種した時間は1回目、2回目ともに18時過ぎ。

1回目は腕が猛烈に痛いだけですんだ。

翌日に痛みは消える。

2回目は寝るまでは元気に過ごし、夜中に寒気と発熱(38.6度)。

薬を飲むと37度前半になり、寒気もおさまり、少し寝ることが出来る。

しかし薬の効果がきれると、寒気と38度以上の熱が出る。

接種した翌日は、食欲がなかったので、夕食だけ食べる。

接種した翌々日の朝には平熱に戻り、体が楽になった。

 

◯生理について

ワクチン接種の翌週に生理になる。

痛みの度合いがいつもと違って、かなりつらい。

腰とお腹を暖め、座っていたら楽になるが、体を動かすと痛みがくる。

鎮痛剤があまり効かない感じ。

食欲がなく、初日と2日目は1日1食で過ごす。

3日目から痛みはなく、食欲も戻る。

これがワクチン接種に関係あるかは分からない。

関係ないと思いたい。

でも欧米では生理周期の乱れや経血の増加、痛みがいつもより強いなど、なにかしらの変化を経験した人がそれなりの数いるらしいし、ワクチン接種と関係あるのかないのかは、研究しないと分からないのだろう。

実際アメリカでは、いくつかの機関が調査するらしいから、また報道があるだろう。

www.bbc.com

www.hopkinsmedicine.org

www.deepl.com

DeepLは無料版もある翻訳ツール。

 

いま世間では、3回目の接種の話が出ているが、副反応を経験した人の中には、今後の接種を忌避する人も出てきそうな気がする。

 

【読書】「戦争学」概論/黒野 耐(くろの たえる)著

「戦争学」概論/黒野 耐(くろの たえる)著

タイトルどおり”戦争学”について書かれている本で、2005年出版。

目次

第一講 地政学大戦略

第二講 21世紀への地政学

第三講 ナポレオン戦争クラウゼヴィッツ

第四講 第一次世界大戦リデルハート

第五講 第二次世界大戦と絶対戦争

第六講 核の恐怖下の戦争ー冷戦

第七講 冷戦下の制限戦争とゲリラ戦

第八講 二つの新しい戦争ーイラク戦争

第九講 アジア太平洋の戦争学

 

この本を読んだ理由は、”戦争学”というものに対し、無知だと自覚していたから。

少しは知っとかないと、ニュースや人の話が理解できないと思い読んだ。

第一講の「地政学大戦略」は、正直自分には難しかった。

でも、よく聞く単語”シーパワー”とか”ランドパワー”とか”ハートランド”とかの意味や、各国(主に欧米)がどういった戦略を採用してきたのかが分かりおもしろかった。

テクノロジーが発達すると、新たな武器が誕生して、戦争のやり方が変わる。

しかし戦略は、地政学と強く結びついていることが勉強になった。

 

個人的に一番面白かったのが第七講の「冷戦下の制限戦争とゲリラ戦」。

三つの戦争を例として取り上げていて、フィリピンでの対ゲリラ戦、朝鮮戦争での制限戦争、ベトナム戦争でのゲリラ戦と制限戦争。

ゲリラ戦で勝利を収めるために必要なことが、実例をあげて書いてあって分りやすかった。

本書に繰り返し書いてあるのだが、ゲリラ戦にしろ正規戦にしろ、大事なのは政治ということ。

軍事はあくまでも政治目的を達成するための手段の一つであり、主役はあくまでも”政治”。

本書の”おわりに”に書いてある文章を引用させてもらう。

”しかし、世界の近代史における戦争を見ていくと、政治指導者の野望や判断の誤りなどから戦争となることがほとんどである。考えてみれば当然でもある。クラウゼヴィッツが戦争を「政治におけるとは異なる手段をもってする政治の継続」と喝破したように、政治指導者は非軍事的手段による問題解決に行きづまって、最後の手段として戦争に訴えるからである”

 

「戦争」を想像する時、イラク戦争やふたつの世界大戦、戦闘機やドローン攻撃、ミサイルに潜水艦、難民問題と思い浮かぶものはたくさんあるが、「戦争学」となるとなにも思い浮かばない。

それは知識がない(または興味がない)からだと思う。

それを改善したくて読んだ本。

アマゾンで冒頭部分が試し読み出来るので、興味のある方は内容を確認されたらいいと思う。

 

【読書】物語 フランス革命 バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで/安達正勝著

物語 フランス革命 バスチーユ陥落からナポレオン戴冠まで/安達正勝

タイトル通りフランス革命について書かれている本。

目次

序章  フランス革命とは

第一章 「古き良き革命」の時代

第二章 革命的動乱の時代へ

第三章 国王の死

第四章 ジャコパン政府の時代

第五章 恐怖政治ー革命政府の暗黒面

第六章 ナポレオンの登場

 

本書を読んだ理由は、「フランス革命についてなんにも知らないな」と思ったから。

(知ってたのはせいぜい、王様の首をギロチンで落としたことくらい)

あまりに知らなすぎたので「一冊くらいフランス革命について書かれている本を読まないとな」と思っていた時に、この本を見つけた。

結論から言うと、超面白い本だった。

この本のコンセプトがあとがきに書かれているので、少し引用させてもらう。

フランス革命とはどんな革命だったのか」をできるだけよくわかっていただくためにはどうしたらいいかを第一に、私なりの工夫をしつつ書き進めた。できるだけ「人間」を登場させるようにしたのも、そうした工夫の一つである。

 

ナポレオンやルイ十六世はもちろん、ロペスピエールやロラン婦人など多様な人物を通して、フランス革命について知ることが出来た。

本書を読んでいて、強く惹かれた人物は、死刑執行人サンソンと断頭台に消えた女性たちだった。

恐怖政治によって死刑が多発され、控訴・上告のない裁判で死刑が言い渡されたら、同日に刑が執行されるという狂った時代に命を落としていった人たちと、「家業だから」という理由で、死刑執行人という役割をしなくてはならないサンソンの苦悩を知ることで「革命」の暗黒面を感じることが出来た。

本書を読んでいる時に山田五郎さんのユーチューブチャンネルを見つけて、刺激を受けることが出来たのも幸いだった。

リンク先:山田五郎 大人の教養講座さんの公式チャンネル

www.youtube.com

この回の動画はフランス革命には直接関係はないんだが、フランス革命が起こる前(ルイ十五世の時代)のお貴族様の優雅で乱れた生活を描いた作品について解説されていて、「こりゃあ革命だって起こるわ」と納得した。

 

【好きなねこ漫画】俺、つしま/おぷうのきょうだい著【好きな漫画】

最近はまった猫まんが 「俺、つしま」

YouTubeのおすすめに「俺、つしま」のアニメが出てきて、観てみたらめちゃくちゃおもしろくて、即買いした漫画。

主役猫の名前はつしま、通称ツーさん。

固太りっぽいボディーを持つ、魅力的なキジ猫(オス)。

ツーさんがゴミを漁っていたところ、やさしいおじいちゃん(性別:女)に出会い、「お家においでよ」と言われ、おじいちゃん家にいくことになったツーさん。

この漫画はツーさんとおじいちゃんと、先住猫のズン姐さん(姉御肌の猫ちゃんで、なぜか東北地方?の方言で話す)、ちゃー(別宅がある茶トラの男の子)、オサム(「人に心は開かねえぜ!」って感じだったのに、だんだん甘えることを覚えてきた不器用な男の子)を中心に描かれているねこ漫画。

おじいちゃんは「全身タイツなのかな?」って感じで描かれているのだが、猫たちは超リアルに丁寧に描かれていて、登場する全ての猫、描かれている全ての猫がとてもかわいい。

1巻に写真が掲載されているのだが、漫画に出てくる猫たちそのもので驚いた。

本物のツーさんがいたこと、ちゃーちゃんの困り顔(私にはそう見える)が、漫画とおんなじということ、オサムの「とりあえず”シャー”ってやっとくか」という感じの写真、ズン姐さんの美猫ぶりに著者の画力と猫たちに対する愛情を感じる。

YouTubeにあるアスミック・エースさんの公式チャンネルへのリンク

www.youtube.com

【英語】アフォリズムの底力 里中哲彦/編著【読書】

【英語】アフォリズムの底力 里中 哲彦/編著【読書】

楽しみながら英語の格言に慣れるために購入した本だったが、思った以上に楽しめた。

 

この本を説明するために、本書から引用させてもらう。

”本書は、名言、格言、金言、座右の銘といった枠には収まりきれない、ファンキーな放言、クールな失言、シニカルな暴言、シュールな迷言を収載したアフォリズム(aphorism)集です。「アフォリズム」とは、教訓とすべき箴言(しんげん)であり、ものごとの真理を簡潔に表現した警句です。”

本書のはしがきより引用


格言と聞いて想像するような言葉だけでなく「この言葉は問題発言になるのでは…」と思うような言葉まで収録されている。

金言か暴言かは読み手次第なのだろう。

アマゾンで本書に載っているアフォリズムを少し読むことが出来るので、興味のある方はのぞいてみたらいいと思う。

 

慣用表現も多く読めないものもあったが、語句の説明があるので辞書も要らずに読めたのは良かった。

人生、恋愛、成功、仕事、逆説、知恵などについてのアフォリズムが載っている。

むかし観ていた明石家さんまさんの番組「恋のから騒ぎ」を思い出すような言葉もあれば、チャーチルスターリンマーガレット・サッチャーの言葉、小説家や詩人の言葉、経営者の言葉など多様な内容で読んできて飽きない。

本書に収録されている中で個人的に印象に残った言葉は、前アメリカ大統領ドナルド・トランプさんの言葉。

”I think if this country gets any kinder or gentler, it's literally going to cease to exist.

”この国がやさしくなったり、もの柔らかになろうものなら、文字どおり存在しなくなるだろう。”

こういう「それ大統領が言っていいの?」的なところがアメリカ国民にウケていたのかな。

 

英語好き、格言好きの方には面白い本だと思う。