【読書】南海トラフ/山岡耕春(やまおかこうしゅん)著
南海トラフ/山岡耕春(やまおかこうしゅん)著
本のタイトル通り、南海トラフに焦点を当てた本。
176ページという新書でありながら、南海トラフのことはもちろん、東北地方太平洋沖地震のことやプレート地震のメカニズム、巨大地震に誘発されるかもしれない富士山噴火、群発地震などが書いてあり内容が充実していると思う。
個人的に読むのがつらかったのが、「第2章 最大クラスの地震」の「3 そのとき、何が起きるのか」と「第3章 津波、連動噴火、誘発地震」の「1 広域津波災害」の部分、それと「第4章 被害予測と震災対策」の「1 政府の被害想定を読み解く」の部分。
(予想される被害について書かれているので、つらくて休みながら読んだ)
東京だとこれくらい揺れることが予想されるとか、静岡だと外洋沿いだから津波の被害が大きくなるよとか、海抜ゼロメートル地帯で堤防が決壊したらどうなるか、とか書いてある。
「第4章 被害予測と震災対策」の「1 政府の被害想定を読み解く」では、予想される被害の内訳が記されている。
愛知だと揺れによる全壊が○棟とか、液状化被害が○棟とか記してあるのだが、読んでいるとその被害の大きさに感覚が麻痺してくる。
終章の「それでも日本列島に生きる」は、この列島に住む人々には無視してはいけない現実があるんだと教えてくれる。
該当地域の人だけでなく、出来るだけ多くの人に読んで欲しい本。
この本を読むきっかけとなった、日本記者クラブで著者の山岡さんが講演している動画をリンクしておく。
YouTubeの日本記者クラブ公式チャンネルへのリンクです。